宅建士(宅地建物取引士)の試験概要は下記のとおりです。
受験資格 | 誰でも受験可 |
申込方法 | インターネットor郵送 |
受験料 | 7,000円(非課税) |
試験日 | 10月の第3日曜日 |
試験時間 | 13時~15時(2時間) |
出題形式 | 4択のマークシート |
合格発表 | 12月の第1水曜日 または 11月の最終水曜日 |
この記事では、試験の詳細を項目に分けて解説しています。
目次からのジャンプも可能です。
私は宅建士をしているので、役立つアドバイスを含めてお届けします。
宅建士試験の実施日程
【受験申込みから合格発表までの流れ】

宅建士試験は、年1回、10月の第3日曜日に、全国47都道府県で実施されます。
令和3年度(2021年)の本試験は下記のスケジュールです。
※令和4年度は発表され次第更新予定
【令和3年度の試験】
受験申込 | インターネット 7月1日~18日 |
郵送 7月1日~30日 |
|
試験 | 10月17日 |
合格発表 | 12月1日 |
【12月試験になった一部受験者】
試験 | 12月19日 |
合格発表 | 令和4年2月9日 |
試験日は10月と12月で分かれる
試験日は基本的に10月ですが、令和2年度の試験から10月と12月で分かれるようになりました。
理由は、受験者の増加と新型コロナウイルスの都合上、試験会場の確保が困難なためです。
これは特定の都道府県のみ対象で、試験日を選ぶことはできません。
10月と12月試験では、試験内容・合格点・合格発表日も変わります。
受験資格
年齢、学歴等に関係なく、どなたでも受験できます。
国家資格の中には、税理士・社労士のような受験資格に条件があるものもあります。
宅建士は、だれでも受験できるので人気が集まりやすい資格になっています。
一度合格してしまえば、有効期限なく一生ものなので、余裕があるうちに取っておくのも良いでしょう。
試験地
現在住んでいる試験地(都道府県)です。
原則として住民登録(住民票のあるところ)になりますが、学生や単身赴任など、別のところに居住している場合は、居住している都道府県で受験することが可能です。
申込方法
申込方法は2種類あります。
- インターネット
- 郵送
会場が複数ある場合は、インターネットがおすすめです。
インターネットなら申込み時点で会場選択が選べます。
郵送は先着順で会場が決まります。
試験科目と問題数および配点
権利関係(民法等) | 14問 |
宅建業法 | 20問 |
法令上の制限 | 8問 |
その他関連知識 | 8問 |
全50問
配点は1問1点で合計50点満点です。
民法と宅建業法の2科目だけで、試験全体の約7割を占めます。
この両方が主な得点源になるので、苦手科目にならないようにしたいですね。
登録講習修了者には「その他関連知識」が5問免除されて、全45問です。
詳しくは次に解説します。
登録講習修了者(試験の一部免除)
宅建士の試験には試験の一部(5問)が免除する制度があります。
宅地建物取引業に従事している方のみ対象で、登録講習に合格してから3年以内であればこの制度が受けられます。
登録講習修了者は、実質5問正解しているところからのスタートです。
試験は10分遅れて開始することになり、13:10~15:00が試験時間です。
補足
この制度を受けられない一般受験者からすると「ちょっとズルい」と思われるかもしれませんが、免除される5問の難易度は、メインの試験範囲と比べたらそれほど難しいものではありません。
出題形式
4肢択一のマークシートです。
4つの中から1つの正解を答える、よくあるマークシートのテストです。
【問題のイメージ】

50問すべてマークシートなので、実力がギリギリの人でもまれに合格することがあります。
ですが、ある程度の実力がないと、合格点にひっかかることなく毎年落ち続ける人もいます。
単純に運だけで受かる試験ではないので「合格点に届くか届かないか」くらいの実力は必要です。
合格基準
合格点は一定ではありませんが、およそ6割~7割程度の得点です。
試験後の合格発表時に合格点が公表されます。
正式な公表はされていませんが、得点の高い上位15~16%が合格するように合格点が決定します。
受験データ
【 宅建士の合格率推移 】

近年は20万人を超える受験者で、資格の中でも人気の高さがうかがえます。
宅建士を目指す受験者・合格者はともに増加傾向で、平均合格率は16%です。
合格率も比較的安定しているので、アタリ年、ハズレ年がないのが宅建士の試験です。
試験のおまけ情報
以上が宅建士試験の主な概要でした。
最後に、試験のおまけ情報を3つ紹介します。
- 2時間の試験は長い?短い?
- 試験中トイレに行ける?
- 12月試験は運が悪い?
2時間の試験は長い?短い?
試験時間は2時間で、全50問あります。
1問あたり2分24秒かけていい計算です。
「これは短いの?長いの?」と疑問ですよね。
経験者の私がお答えすると、2時間あれば余裕で解けます。
私は文字を読むのがだいぶ遅い方ですが、本試験で30分余りました。
「試験時間が短い」と感じる場合は、単純に勉強不足です。
問題文を読んでいて、わからない部分を何度も読んでいる可能性があります。
合格点に達するほどの実力があれば、読むのが遅くても時間は足ります。
試験中トイレに行ける?
2時間という長い試験ですから、トイレの途中退室も可能です。
実際に私はどうしても我慢できず、試験官に伝えてトイレに行かせてもらったことがあります。
その場で試験が終了になったり、失格ということはありませんでした。
トイレに行ってる間のタイムロスはありますが、試験は続行可能です。
12月試験は運が悪い?
特定の都道府県では、12月試験にされてしまうことがあります。
ほとんどの受験者は10月試験を望んでいるため、12月試験になってしまった人からは残念な声が聞こえてきます。
理由はこの3つ。
- 勉強期間が長くなってしまう
- 少数派で盛り上がらない
- 合格率がなぜか低い
過去の試験を見てみると、12月試験は合格率が低いデータが出ています。
上位15%ほどを争う競争試験なので、たまたまの結果のはずです。
ですが、受験生のモチベーションが下がってしまう理由としては十分です。
このように12月試験は、受験生にとって不吉な予兆となりつつあります…。
試験に申し込んだ際は、10月試験になるようにお祈りしましょう。
以上、宅建試験のおまけ情報でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。
他にも宅建にまつわる記事を書いていますのでよければご覧ください。