【経験者が回答】宅建士は独学できる!始め方とメリット・デメリット

【経験者が回答】宅建士は独学できる!始め方とメリット・デメリット

「宅建士の資格がほしい」
「できれば独学で合格したい」

このような方に向けての内容です。

そんな私は、宅建を独学した一人です。
結果、一発で合格することができました。

独学はややリスクがある学習ですが、決してムリではありません!

この記事は、これから宅建を始める人にとって、独学の心がまえと始め方がわかります。

ユン
経験者としての意見も書くので、参考にしていただけると幸いです。

宅建士は独学できる!

宅建士は独学できますが、独学をしたために落ちる人も多い資格です。
宅建の試験は、得点の高い人から順に合格の枠を競うことになります。
そのため、高い得点を目指すというよりは、ライバルよりも知識量で勝つことの方が大切です。

まずは、宅建士の独学に関する一般的な疑問から解消します。

  • 勉強時間はどれくらい?
  • いつから勉強を始める?
  • 宅建士の学習範囲
  • 学習の割合
  • 上位16%ほどが合格する試験

勉強時間はどれくらい?

宅建士の勉強時間は、一般的に300~400時間といわれています。

これは資格の学校の影響によるところが多く、やや多めに書かれているところも見かけます。
私の経験では、200時間から合格が見えてきて、勉強時間が増えるごとに合格の可能性が高まります。

私が合格したときは、250時間ほどでした。
余裕をもって見積もるなら、300時間前後を想定しておくと良さそうです。
確実に受かりたい方はもっと勉強してきます。

いつから勉強を始める?

2~5月くらいに勉強を始めるのが一般的です。
これは資格の学校が受講開始する時期でもあります。

宅建士の試験は、(基本的に)毎年10月試験ですから、遅くても5月のゴールデンウィーク前には始めておきたいところです。
それよりも遅くなってしまうと、勉強ペースがキツくなってしまいます。

独学をするなら開始時期は自由です。
ゆっくり始めたければ1月。
短期集中で合格を目指す人の中には、たった3か月で挑戦する人もいます。

宅建士の学習範囲

科目 問題数
民法など(権利関係) 14問
宅建業法 20問
法令上の制限 8問
その他関連知識 8問

全50問

ざっくりいうと、土地や建物のルール全般が学習範囲です。
この中で絶対に抑えておいてほしいのが、問題数の多い「民法」と「宅建業法」です。

民法といっても「第何条…うんぬん…」といった、弁護士が手にする六法全書のような難しい文章ではないので安心してください。

宅建業法は「これぞ宅建!」といった代表的な科目です。
得点もしやすく宅建で一番おいしい部分なので、ぜひ得意科目にしてください。

全体的に不動産関連の知識に少しでも興味あれば、勉強が続くような内容になっています。

学習の割合

私の体感ではこのような学習割合です。

理解 8割
暗記 2割

学習の大半は、理解が中心で計算はほぼありません。
そのため暗記が苦手な方でも宅建士は狙い目です。

理解の割合が多いということは、独学だとやや不利です。
逆に資格の学校は、授業スタイルで教えることができるので"理解させることを得意"としています。
絶対に独学したい人からすると、ちょっと悔しい学習割合かもしれません。

上位16%ほどが合格する試験

宅建の平均合格率は過去10年で約16%です。
試験の年によって大きなブレはなく、毎年安定しています。

宅建の合否判定は相対評価でおこなわれます。
相対評価とは、得点の高かった一定数を合格者とみなす評価方法です。

宅建に当てはめて説明すると、試験開始段階ではまだ合格点が決められていません。
試験が終わって全体の点数が出たあとに、合格点が決まります。
この方法なら上位15~16%ほどをキープして合格者を安定的に出すことができます。

宅建の良いところは、いくら試験が難しくても上位に入れれば合格できることです。
裏を返せば、試験が簡単でも合格者は増えないことです。

独学する人からすると、資格の学校に通う人と競争して、知識量で勝たなきゃいけないことになります。
ちょっとプレッシャーを感じてしまいますね。

独学の始め方

独学を始めるのに、合格までのプロセスが見えていた方が進めやすいものです。
進め方は人それぞれですが、ここでは私の実体験を含めて紹介します。

  • 独学におすすめの教材
  • 独学にかかる費用は?
  • 独学のスケジュール
  • 座らなくても勉強ができる

独学におすすめの教材

  • 基本テキスト
  • 過去問題集
  • 予想問題集
  • 直前対策や模試←必要に応じて

≫ 具体的な市販の教材についてはこちら
スムーズに合格できた教材なので、自信をもっておすすめできます。

私が推奨する学習方法は"ムダのない学習"です。

インプットは基本テキストだけを使用します。
残りは"すべて本試験レベルの問題集"というのがポイントです。
つまり、基本テキストとセットで売られている"基本問題集は不要"ということです。

段階的に問題のレベルを上げる方法もありますが、その過程は思いきって無くしてしまいましょう!
テキストがちゃんと理解できれば、本試験に対応できるレベルになっているので大丈夫です。

余裕があれば、資格の学校が提供している直前対策や模試を受けてみるのもおすすめです。
現時点で全国的に上位何%にいるのか、実力がわかります。
本番の試験さながらにテストが受けられるので、良い経験になりますよ。

過去問は重要度高め

宅建の試験は、重要な部分が繰り返し出題される傾向です。
過去問は10年分収録されていれば十分です。
2~3周くらいやると相当な実力がつきます。

独学にかかる費用は?

1万~4万円くらいです。

上記で紹介した市販の教材をすべてそろえると6~7冊。これで約1万円です。
ボリュームが多く感じるかもしれませんが、予想問題集が薄めなので量はそれほどありません。

直前対策や模試は、コースにもよりますが最大3万円を想定しています。
これが費用を増大させてる原因ですね。
なるべく安く抑えたい方は、受けなくても問題ありません。

費用が2万円を超えると、通信講座の選択肢も見えてきます。

通学と違って、通信講座はコストがかかっていないので、意外と安く受講できます。
例えば、低価格で評判のスタディングは下記のとおり。

こうしてみると、独学の進め方によっては通信講座に近い価格になることもあります。

独学のスケジュール

独学の利点を活かして、ゆっくりなスケジュール例です。

2月に勉強開始。10月試験に間に合わせる想定だとこのとおり。

時期 メイン教材
2~5月 基本テキスト
6~8月 過去問題集
9月 予想問題集
10月 模試
10月(第3日曜日) 本試験

始めの4か月はインプットがメイン。
残りの5か月は本試験レベルの問題をひたすらアウトプットをします。

今回は2月開始を目安にしましたが、学習ペースによっては5月からでも間に合います。
その場合、アウトプットを多めにすると試験で戦えるようになります。

座らなくても勉強ができる

宅建の良いところは、勉強場所を確保しなくても、どこでも進められることです。
特に独学は、テキストを読んだり、過去問を解くのに立ちながらでもできます。

実際に私が宅建を勉強したときは、通勤時間が主な勉強時間でした。
座っているより、立って勉強していた時間の方が長かったと思います。

コンパクトな教材を選んで、スキマ時間を有効活用できれば独学でも勝算がありますよ。

宅建士を独学するメリット・デメリット

独学をするのに知っておきたいメリットとデメリットを紹介します。
どちらかというと、デメリットの方が大切です。
前もってリスクを計算にいれて、独学の判断に役立ててください。

宅建士を独学するメリット

  • 安い
  • 得意分野が活かせる
  • コッソリ始められる

率直に言ってしまうと、独学のメリットは安いことがすべてです。

あとは得意分野を活かして学習をショートカットできる人もいます。
例えば、法学部・行政書士・不動産業の仕事などの場合、知識がそのまま使えるので学習をショートカットできます。

ここで気をつけてほしいのが、不動産業の方は他の職種よりも合格率が低いというデータがあることです。
知識がもともとあるからといって油断しないことが大切です。

宅建士を独学するデメリット

網羅的な学習で勉強時間が長くなる

試験までに間に合わない

不合格になると1年後の試験

忘れないための勉強も必要になる

結果、合格までのトータル勉強時間が大幅に増える

独学のデメリットは、不合格になる要素がいくつもあることです。

資格の学校は、試験の傾向を分析して一人でも多くの人を受からせようと、重要度を分けて効率的な勉強を教えてくれます。
独学は重要度がつかみにくいので、つい網羅的な勉強になってしまいます。
そうなると勉強時間が長くなってしまうので、途中で疲れてしまったり、得点が思うように伸びません。

さらに、独学は学習ペースも自己管理です。
計画的な勉強ができない人から、次々と脱落していきます。

宅建は年に1度しかない試験ですから、再受験となるとだいぶ待たされます。
1年も経ってしまうと、せっかく覚えた内容も半分くらい忘れてしまいますからね…。
このように不合格になると、思ったよりも大きなダメージになってしまいます。

独学をするからには、絶対に一発で合格するように心がけてくださいね。

独学以外の選択肢もみておく

「独学するか迷いがある」
「講座との価格差を知っておきたい」

このような方も判断しやすいように講座と比べてみました。

講座は2つのタイプに分けます。

  • 動画とテキストで学べる通信講座
  • 教室に通うタイプの通学講座

価格の目安は下記のとおりです。

【価格の目安】

独学 1万 ~ 4万円
通信講座 2万 ~ 6万円
通学講座 17万 ~ 20万円

勉強スタイルが違うだけでここまで価格差が大きくなってしまいます。
おすすめは通信講座ですが、それぞれ違いを見ていきましょう。

通学講座

価格が高い

教室が使える

質問が対面でできる

独学を迷っている人にとって、通学講座は割高に見えてしまうのではないでしょうか。
それでも教室が使えることは、他にはない最大のメリットです。

質問が対面でできるので、あいまいな表現でも講師が細かいニュアンスをくみ取ってくれる良さもあります。

教室の維持費、常に講師が待機しているコストを考えると割高なのはしかたないことかもしれません。

通信講座

価格が安い

動画講義がある

WEBツールが強い

独学より少し費用はかかりますが、通信講座は有力な候補になります。

通信講座の良さは一言であらわすと、独学と通学の良いところ取りです。
講義動画があるので、通学のような講義が受けられること。
学習ペースが強制されないので、独学のような自由度の高さもあわせもっています。

独学、通学にはないメリットとして、WEBツールが強いことも魅力です。
WEBで見られるテキストや、スキマ時間にできるWEB問題、学習管理も完備している講座が増えてきています。
今どきの勉強ができるので、楽しく合格に近づくことができます。

独学に少しでも不安がある方は、通信講座を検討してみてはいかがでしょうか。

≫ 【宅建士】おすすめ通信講座ランキング

宅建の独学に向いている人

独学に向いている人はこのとおりです。

今回のまとめ

  • 安さ重視
  • 自由なペースで学習したい
  • 独学合格する自信がたっぷりある

私は宅建を独学した身なので、独学したい人の気持ちがよくわかります。
「とにかく安く合格したい。絶対独学で受かってやる!」
このような強い気持ちがあってこそでした。

経験者の私が正直に思う「宅建の独学」とは
良いところはとにかく安いことですが、最大の難点は効率的な学習ができないことです。

やはり資格のプロたちが合格までのカリキュラムをしっかり組んで、講義動画やWEBツールがあったら、独学は太刀打ちできません。
それでも独学する人が勝つには、時間をかけて量で勝負しなければいけません。
ようするに、独学というのは「安さを代償に時間をかける行為」だと考えるとわかりやすいですね。

もしまだ独学と講座で決められない方は、このような決め方を提案します。

独学に強い気持ちがある→独学

少しでも迷いがある→講座

少しでも迷いがあると、独学していて心が折れてしまうことが理由です。
独学に強い気持ちがあった私でも心が折れかかったので、講座の力を借りるのは良い選択肢だと思います。

宅建はだれでも合格できる資格ですから、ぜひ合格をつかみ取ってください。

≫ 【宅建士】独学用おすすめテキスト
≫ 【宅建士】おすすめ通信講座ランキング



宅建士は通信講座でお得に合格!


プロの講師が動画で授業を進めてくれるので、場所を選ばず学習ができます。
動画があれば繰り返し再生ができるので、もう授業においていかれる心配がありません!
WEBツールも充実しているので、学習が楽しく続けられます。
価格は大手通学の半額以下なので、独学をするよりもずっと安心です。


せっかくなら実績のある講座を選びたいですよね?
そこで、合格者を大勢輩出している人気講座を3つ厳選しました。
それぞれ特徴が違うので、あなたにピッタリの講座がみつかります。


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