せっかく経理をするなら大企業がいいな。けど、学歴ないから中小企業しか入れないかも。
中小企業の良さってあるの?
その気持ちわかります!
私は大企業経理ができると言われる簿記1級を持っていますが、あえて中小企業(30名)で働いています。
大企業と比べると規模はたしかに劣ります。
そんな中小企業でも良いところがたくさんあるからこそ10年も働き続けています。
中小企業ならではのメリット・デメリットを解説します。
大企業で働くな!中小企業で経理をするメリット


中小企業の良さは「自由の幅が広いこと」です。
自由が生みだす3つのメリットがあります。
- 仕事の幅が広い
- ルールに縛られない
- 上下関係が最低限で済む
中小企業のメリット① 仕事の幅が広い
中小企業は仕事の幅が広いので、短期間で多くの経験ができることです。
多く経験できれば、短期間で成長できて現場経験も増やせます。
つまり、上昇志向の強い人に向いています。
ときには、経理部の枠を越えて総務部、人事部の仕事をすることもあります。
私の経験談
- 他部署の面接→本来は人事部
- 機械設備の導入→本来は総務部
このような「幅広い経験が面白い」と思える人が中小企業にあっています。
大企業は一つの作業が大きい
一つの作業規模が大きくなるので、たくさんの種類を受けることはできません。
さらに役割も細分化されているので、作業の幅も小さくなります。
その代わり一つの作業が重く長いものになります。
実力がともなってこなければ、ずっと売掛金、買掛金の取引ばかり・・・なんてこともあります。
仕事の範囲は狭くなっても大きな単位を扱いたい人に大企業は向いています。
中小企業は短期間で深く学べる


大企業に比べると規模は小さいものの、経理の一連の流れは同じです。
つまり、短期間で経理を深く学べる良さがあります。
入社1年目から銀行関連や、決算に関わる仕事をすることだってあります。
経理をやるからには、早く一人前になりたいですよね?
それが中小企業ならすばやく実現します!
中小企業のポイント
- 飽きない
- 自主的に動ける
- 短期間でたくさん経験できる
中小企業のメリット② ルールに縛られない
中小企業ならルールを[作る、変える、無くす]が簡単です!
会社によくあるムダなルール、変えたいルールがありますよね?
それらをドンドン変えていける楽しさがあります。
逆に大企業はルールやシガラミが多いことがあり、不自由することがよくあります。
上場企業の経理で働く友人の具体例を2つ用意しました。
ハッキリ言って大手ならではの謎ルールです。
↓知りたい人はクリックしてご覧ください
大企業がすべてこういった謎ルールがあるは言いません。
ですが、大企業は頭の固いベテラン社員が多くはびこっています。
人数が多ければその分、ルールも存在します。
その点、中小企業は身軽です。
謎のルールが存在しにくいし、もしあったとしても社員同士で話し合って変えていけます。
このようなルールに縛られない身軽さが中小企業の良いところです。
中小企業のメリット③ 上下関係が最低限で済む
上下関係は少ない方がいいと思いませんか?
中小企業
- 上司、部下は最低限でいい
- いない方がラク
大企業
- 上司には絶対に逆らえない
- 協調性を求められる
大企業になると人数の多さから人間関係ならではの悩みが出てきます。
中小企業でも上下関係はありますが、大企業ほどではありません。
人数が少ないので、自分の考えが尊重されて動きやすいです。
気を遣うような場面も少なくてラクだったりします。
人間関係で悩まされにくいのが良いところです。
中小企業で経理をするデメリット


中小企業ならではのデメリットを3つ紹介します。
中小企業のデメリット① なんでも屋さん状態になる
中小企業は従業員の人数が少なめです。
そのため一人が請け負う仕事の幅が広くなってしまい、なんでも屋さん状態になってしまうことがあります。
これは規模が小さければ小さいほど起こる現象で、特に30名以下の会社にありがちです。
経理によくあるのが、総務の仕事がセットになることです。
同じ屋内作業で、関わることの多い部署同士だからです。
私が働く会社が30名程度なので、この状態です。
正式には経理部ですが、[総務+人事]もセットになっています。
まさに何でも屋さん状態ですね。
このように事務全般を扱うのが中小企業の経理です。
経理のみ志望で「他の仕事は絶対にやりたくない」といった人には、中小企業はツライかもしれません。
悪いことばかりではない
この状況をポジティブに考えるなら、経験値がぐっと上がることです。
今後、転職したくなったときに職に困ることはなくなりますね。
さらに、事務全般こなせることで会社からも評価されます。
私は事務で実績を上げて、そこそこの給与がもらえるようになったので、悪いことばかりではありません。
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中小企業のデメリット② 大企業経理ができない
せっかく経理をするなら税効果会計とか、キャッシュフロー計算書を出してみたくありませんか?
興味ない人が大半かもしれませんね…(笑)
簡単に言えば、大企業は規模が大きいからこそおこなう経理処理が存在します。
このような「大きな経理をやってみたい」という向上心のある人は、中小企業だとデメリットになるところです。
逆に、このような難しいことは中小企業にはありません。
例えば、M&A(合併と買収)などめったに起こりませんからね。
難しいことをやりたくない人には嬉しいメリットです。
中小企業のデメリット③ 休むと仕事がたまりやすい
休むとその分仕事が跳ね返ってきやすいのが中小企業の経理です。
部署の人数が多くないので、カバーしきれないからです。
休んだ人が次に出社するまで、仕事がそのままということも珍しくありません。
ですが一切休めないわけではありません。
- 忙しくない日を狙う
- 重要なものだけ片付ける
- 連携が取れるようにしておく
こういった工夫で休みを取ることじたいはできます。
休めても結局、仕事がたまってしまうので休み後は頑張る必要があります。
中小企業に向いている人の特徴
中小企業向き
- 自由を求める
- 自分の考えで動きたい
- たくさん経験を積みたい
このような考えの人は中小企業の経理に違和感なく馴染めます。
その他に向いている人の特徴はこのような人たちです。
従うことが嫌いな人
「経理はだれがやっても同じになる」と思っていませんか?
実はそんなことありません。
会計処理にしてもいろんなパターンがあって、人によってやり方違ってくるものです。
つまり、自分の考えで進められるということです。
誰がやっても同じなら教えられることをやっていればオーケーでしょう。
ただ、経理は自分のやりやすい方法、効率的な方法で進められます。
上司に指示されるばかりでウンザリしそうな人にとっては、中小企業の方が向いています。
起業を目指す人
中小企業の経理にもっと向いている人が、将来、起業を考えている人です。
「起業したいけど、まだ準備が整わない」といった理由で会社員をするなら、中小企業の経理はピッタリです。
中小企業なら、規模が小さいのでスタートアップを疑似体験することができます。
さらに経理として入り込むことで、1年目から経営がそばで学べるのでとても良い経験になります。
実は私も将来、起業したいと考えている一人です。
中小企業で経理をやったことによって、いろんな学びになりました。
学べた一例としては
- 合法的な節税の知識がついた
- 各種手続きができるようになった
- 事業にかかるお金すべてを把握できた
つまり、余計なお金を使わずに事業ができる知識とスキルが身につきました。
起業を目指すなら、リスクなしで経験できるのはこのときしかありません。
経理を一度やってみることをおすすめします。
以上が、中小企業の経理に向いている人の特徴でした。
野心にあふれるギラギラしている人をメインに書いてしまいました。
反対に「とりあえず働ければいいゆっくりな人」にもおすすめできるのが経理です。
大企業にはない良さがたくさんあるので、中小企業を視野に入れて求人を探してみてはいかがでしょうか。
経理の仕事がしたい
悩み猫