この記事でわかること
- 合格率の平均と推移
- 試験範囲の違い
- おすすめの実技
FP2級は、3級からグレードアップされていて、実技が5種類の中から選べます。
5種類もあると「いったいどれが有利なの?」と迷ってしまいますよね。
そこで、合格率の傾向を知ることで、実技試験が選びやすくなります。
FP3級と同じように、試験団体が2つにわかれています。
FP協会:日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
金財(きんざい):金融財政事情研究会
それぞれの合格率の傾向を見ていきましょう。

前回記事
≫ FP3級の合格率は約65%【平均合格率と推移まとめ】
FP2級の平均合格率は約35%
FP協会 | 金財 | ||
学科 | 48.4% | 29.1% | |
実技 | 資産設計 | 63.7% | ─ |
個人資産 | ─ | 37.0% | |
中小事業 | ─ | 59.2% | |
生保顧客 | ─ | 51.1% | |
損保顧客 | ─ | 63.3% |
過去6回分の平均合格率は約35%でした。
これは、FP協会と金財の全体の受験者数で計算したものです。
FP協会と金財では、選ぶ問題によって合格率に差があることがわかります。
この表だけ見ると、FP協会の方が有利そうに見えますが、難易度の差はそこまで大きくありません。
その理由は、次の【合格率の推移】で説明します。
FP2級の合格率の推移
FP2級は、学科試験・実技試験に分かれています。
合格率の推移を見やすくするため、分けて紹介します。
学科の合格率

合格率に大きな差が出ていますが、学科試験はどちらも同じ問題です。
合格率に差が出ている理由は、「学校や企業などの団体受験者が金財に多いため」とされています。
つまり、"やる気のない人"も一定数混ざっているようです。
FP協会は個人の受験生が多いため、資格の本気度が高いことから合格率も高い傾向です。
実技の合格率

実技試験は5色で色分けしました。
FP協会の実技(青)は毎回実施されますが、金財の実技は試験月によって実施される種類が違います。
注目すべきところは、やはりここでもFP協会の合格率が安定して高いことです。
中小事業や損保顧客は簡単?
金財の学科の合格率には"やる気の差"がありましたよね。
その差を考慮すると、中小事業や損保顧客(金財)は、資産設計(FP協会)よりも簡単なのかもしれません。
ただ、毎回の試験で実施されることはないのが、やや残念なところです。
試験月に左右されないのは3種類
資産設計(FP協会)
個人資産(金財)
生保顧客(金財)
この3つは、年に3回の試験で必ず実施されます。
選びたい実技が毎回実施されている方が勉強しやすいですよね。
結果的に、実技を選ぶなら資産設計(FP協会)がおすすめです。
FP2級の試験範囲の違い

この表は、実技試験を受けるときの範囲の違いです。
FP協会は6科目すべて出題されますが、金財は実技の種類によって学習範囲を変えることができます。
問題の難易度は回によって、ややバラつきがあります。
金財のように出題科目が少ないと、1科目ずつ深い知識が求められるので、難しい問題に出会う確率が高くなってしまいます。
「範囲が少なくなるから」という理由だけで選ばないようにしましょう。
どの実技でも資格の価値は同じ
実技の種類が5種類もあると
「資格の価値が変わってしまう?」
「できることの幅が違うのでは?」
このように考えてしまうかもしれませんが、その心配はいりません。
どの実技で合格しても資格の価値は変わらず、合格後の仕事の幅にも影響しません。
合格できそうな実技で選んでOKです。
3級と同じ範囲を受ける人が多い
3級を受けた人なら、2級でも同じ範囲を受ける人が多めです。
その方が勉強しやすいので、あまり変える人はいません。
特例で2級から始める人は、得意範囲にしぼって受けてみるのもいいと思います。
実技で迷ったらFP協会がおすすめ
なぜFP協会をすすめるのかというと、理由は3つあります。
- 学科で6科目勉強することになる
- FP協会の実技は毎回実施される
- 合格率が安定して高めである
金財なら実技試験で科目をしぼることはできますが、学科試験では6科目が出題されます。
結局、6科目勉強することになるなら、FP協会を選んだ方が良いというのが理由の一つです。
実技試験が毎回実施されるというのもポイントで、たとえ落ちたとしても連続して同じ実技を受けることができます。
また、合格率が安定して高いところも、受験生からしたら嬉しいことです。
FPを目指すなら特別なこだわりがないかぎり、FP協会の受験をおすすめします。
まとめ:FP2級の感想
FP2級のまとめ
- 平均合格率は約35%
- 実技の種類は全部で5種類
- 迷ったらFP協会がおすすめ
最後に、FP2級を受けた私の感想を書きます。
3級と比べると難易度はハッキリと上がります。
合格率にも表れているとおり、実技選びは重要です。
FP3級の実技の種類は3種類でしたが、2級は5種類もあります。
合格の可能性が少しでも上がるように、戦略をたてて選んでほしいと思います。
すべての実技が毎回実施されるわけではないので、その点だけ注意してくださいね。
ちなみに私は、FP協会を受けて2級に合格しました。
なぜFP協会にしたかというと、範囲を狭めて深い勉強をしたくなかったからです。
「ここはやる。ここはやらない」と、考える面倒もないのでスッキリ勉強ができました。
FP2級は難易度が高すぎるわけではないので、全範囲の勉強が済めば合格が見えてくる資格です。
合格に向けて頑張ってください!