そもそも簿記ってなに?
「簿記」がまったくわからない方に向けて
「簿記とはなにか」を解説します。
学生さんにもわかるように難しい言葉をなるべく抜きにしました。

この記事を書いた人
ユン
保有資格:日商簿記1級、FP2級、宅建士
経理歴:10年
「私は簿記で人生が変わりました」
今の私があるのは簿記のおかげなので、その魅力をふんだんにつめこみました!
読み終わったころには、簿記の良さが伝わっていると嬉しいです。
簿記とは?初心者でもすぐわかる!
簿記とは?
会社や商店で使われている会計のしくみで、お金の記録をする資格です
よく耳にするのが「会社や商店の家計簿」なんて表現をされます。
まさにそのとおりで、「売った」「買った」の記録をするのが簿記の役目です。
会社や商店があれば、ほぼ必ずこのしくみを使うものだと思ってください。
簿記は最強クラスの公的資格
簿記は公的資格といって、国家資格(国が作った資格)ではありません。
ですが、あなどってはいけません。
なぜなら、簿記は国家資格に匹敵するほど、権威性ある最強クラスの公的資格だからです。
最強の理由
①人気資格
②専門的な仕事ができる
③世界で通用する会計ルール

①みんなが欲しがる人気資格
簿記の受験者は毎年50万人以上います。
なんと、東京ドームの9個分の収容人数に匹敵します!
ちょっとわかりづらいですねw
とにかく人気だということです。
そんなに多くて価値はあるの?
と思われるかもしれませんが、周りで簿記を持ってる人はそんなにいませんよね?
それに受験者全員受かるわけではないので、資格としての価値はしっかりとあります!
②お金を管理する仕事ができる
簿記を持っていると、お金を管理する経理という仕事が選べるようになります。
経理になるには会計の知識が必要で、簿記があれば条件をクリアできます。
お金を管理する部署なので、社内の機密情報を扱う信頼度の高い仕事です。
経理の給料は、無資格でできる仕事よりも高く設定されています。
さらに、室内仕事ということもあり、営業と違って経理は人気です。

簿記さえあれば仕事に困らないのも魅力です。
③世界で通用する会計ルール
簿記は日本だけのものだけではありません。
英語では、簿記のことを「bookkeeping」(ブックキーピング)といいます。
アメリカ、ヨーロッパなど、どの国でも簿記は存在していて、グローバル(世界的)な「会計のしくみ」です。
厳密にいうと、細かい内容はその国特有のルールはあるものの、基本的な部分は共通しています。
簿記は各級で分かれている
簿記は団体によって種類がありますが、ここでは一番有名な「日商簿記」について書きます。
日商簿記は各級で分かれています。
【各級の勉強目安】
日商簿記 | 勉強時間 | 期間 |
3級 | 50~80時間 | 1~2か月 |
2級 | 150~250時間 | 3~6か月 |
1級 | 500~700時間 | 6~12か月 |
このほかに初級という3級よりも簡単な級がありますが、3級から始めるのが一般的なので省きます。
各級の仕事の規模
日商簿記3級→商店や小規模企業
日商簿記2級→中小企業
日商簿記1級→大企業
1級はとても難しいので、2級まで取って仕事に役立てる人が多めです。
早い人ならたった半年で、初心者から簿記2級まで取得できます。
気になる簿記の目的
簿記の目的は、上の画像のような決算書を作ることです。
初めて見る人には難しそうに感じますが、会計ソフトに入力するだけなので簡単に作れるようになります。
決算書とは、会社の成績表のことで
- お金がどれくらい残っているか
- 収支がどれくらいあったのか
項目ごとに数字にされています。
決算書の使い道は主に
- 経営判断
- 融資(銀行からお金を借りる)
そのほかにも、決算書を作る過程で、税金(消費税など)の計算がされます。
つまり、簿記ができると
- 会社に貢献
- 国のためになる
大事な役割をもった仕事ができます。
簿記をもっていると役立つシーン
簿記を取るからには生活や仕事で役立てたいですよね?
簿記の資格を取るとこんな良いことがあります!
- 就職・転職に有利
- ラクをしたい学生にも有利
- 個人事業で経費・税金を節約
- 難関資格へステップアップ
たくさんの活躍シーンをご紹介します。
就職・転職に有利
簿記を持っていると、就職・転職にとても有利です。
経理ができるようになるだけじゃなく、実は経理を目指していない人にも需要があります。
会計の知識は、あらゆるビジネスシーンで役立つからです。
例えば
- 営業やコンサルタントといった仕事で、金融商品(保険や証券など)の提案をする
- 会社の幹部になり、経営判断を的確にくだす
このようなシーンでの活躍する人たちがたくさんいます。
簿記は経理以外で活躍したい人にも万能な資格だということです。
就職・転職に有利なので、一生仕事に困らないといっても過言でありません。
つまり、生活を安定させたい人に向いているのが簿記です。
ラクをしたい学生にも有利
簿記は学生にも有利な資格です。
- 商業高校では必修科目になっていたり
- 大学によっては単位を認められている
ことがあります。
実際に私も大学生のとき、簿記2級に合格して単位を取得したことがあります。
授業も免除になるので、学生にとって嬉しいできごとでした。
知っておきたい注意点
残念なことに、ほとんどの大学では簿記の授業を受けただけでは簿記の合格はできません。
授業で教わるのは簿記のほんの一部だからです。
せっかく単位を取るなら簿記の資格がほしいですよね?
おすすめの手順は、大学の授業を取る前に個人的に簿記に合格してしまうことです。
そうすることで、大学の授業というもったいない時間をなくせます。
簿記を取ることじたいはラクではありませんが、その後の学生生活はラクになります。
起業で経費・税金を節約
簿記は起業するときも役に立ちます。
会計のしくみを知っていれば
- 自分で確定申告ができる
- 余計な税金を払わなくて済む
経費削減と節税につながるからです。
特に起業したては、なるべく出費を抑えたいものです。
規模が小さいうちは税理士を雇わず自分でもできてしまいます。
起業をした人で「簿記が役立った」という声が多くよせられます。
逆に、簿記を知らずに自分でやろうとすると、ムリな会計処理をしてしまい税務署の調査が入ってしまう人もいます。
出費を抑えるどころか、大きな出費に・・・なんてことは避けたいですよね?
簿記を知っていればすべて解決できます。
起業をするときに
- 経費・税金を節約したい
- 失敗したくない
このような人に簿記は向いています。
難関資格へステップアップ
1つレベルの高い話をすると、簿記のステップアップ資格として
- 公認会計士
- 税理士
という難関の国家資格があります。
どちらになるにも簿記の知識が必須です。
経理以上に収入が跳ね上がる職業なので、余裕があれば難関資格にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
公認会計士、税理士になれば周りからチヤホヤされること間違いなしです。
よくある初心者のまちがい
簿記にはまちがったウワサが出回っています。
そこで「よくある初心者のまちがい」をまとめました。
「あのとき簿記をやっておけば良かった…」なんて後悔がないように質問にお答えします!
まちがい① 数学が苦手だから簿記に向いてない
回答:簿記に数学は必要ありません!
初心者さんに一番多いのが「簿記は計算するから数学が必要なのでは?」という疑問です。
これは大きなまちがいで、数学の知識ゼロでOKです。
なぜなら、簿記は【+ - × ÷】しか使わないからです。
お金の計算をするときにルートとか使いませんよね?
それは会社のような大きな規模になっても同じことです。
「会計」というと難しく聞こえてしまうかもしれませんが、計算じたいはとても簡単です。
簿記の試験では計算機を使ってOKですから、計算が不得意でもまったく問題ありません!
まちがい② 頭がよくないとできない
回答:学歴に関係なくだれでもできます!
「ビジネス系の資格」というと、難しいものに聞こえてしまうかもしれません。
ですが、簿記に学歴は関係ありません。
なぜなら、高校生が授業で教わるレベルだからです。
商業高校が良い例です。
商業高校は簿記の取得をカリキュラムにしています。
つまり、中学卒業できるレベルで勉強できてしまうということです。
簿記を勉強するにあたって
- 数学もいらない
- 法律の知識もいらない
- 用語が少しあるだけ
簿記は学歴が関係ないので、だれにでもチャンスのある資格です!
補足情報
商業高校で学ぶ簿記のレベルは商業簿記2級が一般的です
まちがい③ 女性がやるものだと思っている
回答:男女の割合は半分ずつです。
商業高校には女性が多いので、その影響かもしれません。
実際の経理の現場では男女半々の割合です。
簿記の良いところは、男女平等にチャンスがあることです。
余談ですが→上位資格である税理士、公認会計士となると男性の割合がぐっと高まります。
まちがい④ 資格の学校が近くにないから勉強できない
回答:今はオンラインの時代です
昔は資格の学校に通うのが一般的でしたが、今はオンラインで学べる時代です。
YouTube感覚で動画が見られるので、わざわざ通う必要がなくなりました。
わからないところを何度も再生できるので、昔より環境がよくなっています。
オンライン学習(通信講座)なら料金も安くて、スマホのツールも充実しています。
簿記は通信講座で合格できる資格なので、高いお金を出して通わなくてよくなりました。
まとめ:簿記はお金に強くなる資格
簿記の特徴まとめ
- 学生・社会人に有利
- 男女ともに人気の資格
- 収入アップにつながる
簿記は世間的に評価の高い資格です。
簿記に合格すれば、仕事に困らないし給料アップも見込めます。
将来を安心して過ごせるようになります。

私にとって簿記とは
ユン
「私は簿記を取ってから人生が変わりました」
簿記の良さは記事で書いたとおりですが、個人的に感じたことは「お金に強くなった」ことです。
経済ニュースが深いレベルでわかるようになったので
- 会社員としてキャリアアップ
- 資産運用で蓄財アップ
マネーリテラシーが高まったおかげで人生が豊かになりました。
簿記は誰にでもおすすめで間違いなく将来のプラスになる資格です。
ときどき「簿記が難しい」という声を耳にします。
簿記は誰でも始められる資格ですが、勉強しないと合格できない資格でもあります。
そんな不安をもった方に向けて、こちらの記事を用意しました。
不安の解消になれば嬉しいです。
簿記を始めるタイミング
簿記はいつから始めても遅くないので「興味をもったそのときがタイミング」です。
資格を取るには勢いが大事ですからね。
簿記2~3級は年に3回試験があるので、いつ勉強を始めても問題ありません。
完全初心者
悩み猫