この記事から得られること
- ブラック企業が見分けられる
- 対策方法を知る
- 面接エピソードから失敗を学ぶ
日本にある企業の6~7割はブラック企業といわれています。
もはや、避けることの方が難しい状況です。
それでもブラック企業には入りたくないですよね?
そんな方のために、見分け方と対策方法をまとめました。
過去にブラック企業で働いていた経験があります。
採用担当をしていたこともあり、ブラック企業をクリーンに見せるコツを知っています。
今回は、そんな悪さを見破る方法をご紹介します。
失敗しないブラック企業の見分け方


ムダな時間を避けるためにも、ブラック企業を前もって振るい落としておきたいですよね。
そこで、事前に判断できる方法はこの2つ
- 求人から読みとる
- ネットで評判を検索する
それぞれ気をつけるべきポイントをそれぞれ解説します。
求人から読みとる
わかること
仕事内容
休みの日数
給料
残業
労働条件は求人から判断できます。
ただ、ブラック企業もバカじゃないので、悪いことは書かないようにしています。
それを読みとれるようにすることで、失敗を減らせます。
求人の中でも特に罠が多い3つをピックアップしました。
①給料
基本給がやけに低くて、手当が多すぎる会社はブラックな可能性があります。
理由
- 都合よく変更されることがある
- ボーナスに手当を影響させない
- 過去に労働基準監督署から指導を受けている
↑必ずそう。ということではないので注意してください。あくまで可能性の話です。
正論をいえば、手当は簡単に変動させて良いものではありません。
ですが、ブラック企業だとそのような正論が通じないことがあります。
日本のボーナス制度は『基本給×数か月』とする企業が多めです。
あらかじめわかってればガッカリすることはありません。
過去に労働基準監督署から指導を受けていても、改善されていれば問題ありません。
ですが、指導を受けている。ということは過去にリークされた可能性がある会社です。
実態はとてもケチケチしていて"しかたなく見た目だけよくした"ことも考えられます。
基本給に対して手当が多すぎる会社は、従業員に対してケチな場合があるので注意してください。
②休日
『週休2日制』という言葉に注意してください。
週休2日制のなかには、祝日も出勤する可能性があるからです。
その場合、少ないと年間104日になってしまいます。
一般的に休みがしっかりしている会社は、年間125日が休みです。
よくある休日
- 土日祝
- 年末年始
- ゴールデンウィーク
- 夏季休暇(お盆休み)
↑これで年間125日の休み
『週休2日制』という文字だけで判断せず、年間の日数を見るようにしましょう。
③怪しいフレーズ
求人の中にこのようなフレーズがあったら注意してください。
会社の悪い特徴を良いふうにアピールしている可能性があります。
体育会系 → 上下関係はっきり。多少のパワハラもあり得る。
少数精鋭 ポジション空いてる → 辞める人が多くて人手不足。
ベンチャー気質 → 環境が整備されていない可能性あり。雑用などなんでもやらせる会社。多少のことは多めに見てほしいというメッセージ。
幹部候補 → おいしい言葉で誘い出すフレーズ。最初から幹部候補として雇うのは怪しい。
ネットで評判を検索する
判断方法の2つめは、評判を検索することです。
みんなが感じたことは、自分の身にも降りかかることだからです。
評判が悪いところは絶対に避けるべきです。
検索方法
会社名が『株式会社アシスト』の場合
株式会社アシスト 評判
株式会社アシスト 口コミ
どちらでやっても同じ検索結果が出ることもありますが、念のため両方試してみるのがおすすめです。
正式名称で検索してください。
間違えがちなのが
- 前株、後株
- ひらがな、カタカナ、ローマ字
株式会社アシスト
アシスト株式会社
↑まったく別の会社になってしまいます。
マメ知識
実務では、株式会社の前後はスペース不要です。
〇 株式会社アシスト
× 株式会社 アシスト
会社名を書くときに、このようにスペースを入れる人がたまにいますが、スペースを付けないのが基本です。
会社を設立するときは、スペースなしで登記することになるからです。
ただし、ハガキや名札などを読みやすくするために、あえてスペースを付けることは悪くありません。
覚えておくと実務で役立ちますよ!
※スペースはローマ字の単語を区切る場合のみ使用可能
注意したいこと
会社の評判をネットで検索するときに、気をつけたいことが3つあります
1.検索しても出てこない
- 社歴が浅い
- 従業員数が少ない
このような会社は検索しても出てこないことがあります。
そんなときは、求人票、面接の雰囲気などから判断するしかありません。
私の経験からくるアドバイスですが、面接などで違和感を感じたら入社すべきではありません。
たいていその違和感は悪い方向に当たります。
2.会社名は同じ場合がある
会社名が同一だけど、別会社ということはよくあります。
評価の載っているサイトでは、会社の所在地まで書かれているはずです。
求人の会社と一致しているか、よく確認しましょう。
3.情報の信頼度
- 古すぎる書きこみ
- 評価人数が少ない
このような場合は信用度をやや落として参考にしましょう。
3年前の書きこみならまだ信用できますが、5年以上前の書きこみは信頼度低めです。
会社は5年すると大きく変わってしまうからです。
例外として、完全トップダウンの独裁経営している社長は20年経っても変わりませんが…。
評判に惑わされない
人数の多く集まった評判はある程度正しい評価ですが、個人的な感想も多く見られます。
他者がNGと感じた場面でも、意外と自分はOKなこともあります。
例えば「OJTだからこの会社はダメ」という書きこみ。
上司にダメ出しされるような型どおりの研修より、現場で学びたい人もいますよね?
OJTとは?
社内の研修などはしないで、実践をとおして業務知識を身につけること
つまり、書き込んでいる人が不満に思っていることでも、自分には問題ないこともあるわけです。
良いところ、悪いところを自分なりに判断してみましょう。
今からできるブラック企業対策
「気をつけていたのにブラック企業に入ってしまった」
そうなってしまうこともありえます。
自分を守る行動として、入社前にできることがあります。
証拠をすべて取っておくこと
- 求人の紙やWebページ
- セミナー
- 面接
求人内容や、労働条件にかかわる情報はとっておくようにしましょう。
実際に働いてみたら
- 求人内容と違う
- 聞いていた話と違う
このようなことがあるからです。
証拠となる情報さえ手もとにあれば
- 交渉材料として使える
- 辞めることになっても失業保険が有利な条件でもらえる
失敗しても巻き返すことができます。
たとえブラック企業じゃなくても、私はこんな残念な経験をしました。

『書かれていた給料と違う』
ユン
ネットにあった求人には
【使用期間3か月後、月給22万円→25万円】
実際に使用期間を終えたところ、24万円にされてしまいました。
原因は上司のミス。書いた内容を忘れていたことです。
ネットの求人は消えていたので証拠は持っていませんでした。
当時は言いだせず、1年してからやっと言えました。
こういったことは証拠がないと、すごく話しにくいんですよ…。
紙なら残しやすいですが、求人のWebページだとあとで見れなくなってしまいます。
- 印刷
- スクリーンショット
などで取っておくようにしましょう。
セミナーや面接の場合は、ボイスレコーダーを使うのも一つの方法です。
1万円以下でバッテリー長持ちなSONY製が買えます。
仕事やプライベートでも使えて便利です。
ブラック企業の少ない求人を選ぶ
ブラック企業を避けるのに、てっとり早いのは"ブラック企業の少ない求人から選ぶこと"です。
つまり、ハローワークを使ってはダメで、民間の求人サービスを使うことです。
民間の求人サービスといっても、利用する側は無料で使えます。
デメリットはないので安心です。
なぜハローワークを使ってはダメなのか?については、別記事にしています。
≫ ハローワークで大失敗!絶対に使ってはいけない3つの理由【優秀な企業はゼロ】
本当にあった驚きの面接エピソード

ブラック企業は面接の違和感でも感じ取れます。
目や疑う光景の面接も少なくありません。
面接で感じた違和感はたいてい現実のものになってしまいます。
エピソードは3つ
3つある中で、そのうちの1つに入社してしまいました。
ブラック汁がダダ漏れだったにもかかわらず・・・です。
今思えば完全に失敗です。
エピソード① 『社長の運転も仕事』
ITエンジニアの面接での話です。
求人内容には、ITエンジニア以外の内容は書かれていませんでした。
最終面接で、現場の社員3名に会いました。
社員さん「運転できるんですね。社長の運転とかたまにありますがどうですか?」
これを目を輝かせながら言ってきました。
話の雰囲気からすると『たまに』じゃなく『しょっちゅう』であること。
それに、社員みんなやりたがってなさそうな雰囲気がひしひしと伝わってきました。
社長には相当苦労されているのでしょう…
合格をもらいましたが、お断りしました。
得られた教訓
やりたくない仕事があったら入社しないほうがいい
エピソード②『バカな大学でしょ』
コンサル会社の面接の話です。
面接前に会社の評判を事前に調べたところ
どうやら『社長の性格がキツそう』ということがわかりました。
社長自ら面接してもらえるそうなので、そこで判断してみようと思いました。
面接が始まり、私の履歴書を見て表情が明らかに曇ります。
どうやら大学に問題があったようです。
私の卒業した大学は、偏差値50よりちょっと下の大学です。
偏差値は高くないのはわかっていますが、低すぎるわけでもありませんでした。
社長「この大学知ってるよ。バカな大学でしょ?
知り合いの子がここに通ってて、すごく失礼なやつで大嫌いで超バカなんだよ」
(その後もグチが続きました)
その話を信じるなら、大学じゃなくて知り合いの子とやらに問題がありますよね。
その人の印象が悪いだけなのに、大学もろともオールインワンで否定されました。
そもそも、面接受けに来た人にそんなことを平気で言えちゃう社長の人柄に問題があるように思います。
意外なことに面接は合格で、入社するかの選択を迫られました。
当然、お断りしました。
得られた教訓
初対面で暴言をはける人は、入社後も変わらない
エピソード③『ソファーの上にうんこ座り』

(読んでくれているあなたからの「一番ダメそうなのになんで?」って声がしっかり伝わってきますw)
事前に検索したところ、評判の数が少なかったのであまり参考になりませんでした。
ブラックそうな予感はありましたが、自分の目で確かめてみることに。
面接に行くと、70歳くらいのじいさんが来ました。
名乗りもせず、いきなりソファーにうんこ座りの態勢。
(あとでわかったのですが、このじいさんがオーナー社長です)
私はとにかく圧倒されました。
『きっとこれは演技で私は試されている!』と盛大な勘違い
私はこの賭けにのってみることにしました。
この時の判断が完全に失敗に終わるわけですが。。。
入社後に感じたこと
- 暴言
- パワハラ
- 無給残業
- 休日出勤
- 不正の強要
- 影に暴力団組織がチラつく
- 命の危険
ブラック企業のフルコースでした。
なぜ入社したのかと言えば理由は2つ。
- 事業内容が面白そうだった
- 自分の実力でなんとかできると思った
結果的に読みどおり、仕事内容はとてもおもしろくて満足のいくものでした。
その他の部分は最悪としか表現できません。
当時の私はブラック企業を甘く見ていました。
ブラックとはいえ、自分の実力次第でしょ?と思ってしまったのが原因です。
気分はオールマイト。
さすがに一従業員が雇用主に勝てるわけないのです。
2か月で退職しました。
得られた教訓
ブラック企業を「自分の手で変えてやろう」だなんて無謀なことを思ってはいけない
この会社のエピソードをもっと見たい方は別記事があります。
恥ずかしいブラックエピソードなのでムリに見てくれなくてOKです。
せっかく書いたのでのせておきます。
≫ ブラック企業のヤバイ行動TOP5【体験談】得たものと奪われたもの
失礼な面接は辞退したほうが良い
私はこれまでたくさんの面接を受けてきました。
その中には、目を疑うような面接も多くありました。
そんな面接に出くわすと「わざと試されてる?」というマインドにおちいります。
これ、ほぼ100%間違った考え方です。
私は100を超える面接を受けてきましたが、これまで一度も失礼な試され方をしたことはありません。
失礼な面接は、すべて面接する人の素の姿でした。
そもそも、わざと試すような面接をするなら、もっとスマートにやるべきです。
相手を不快に思わせるのが"わざと"なのだとしたら、そんな試し方をする会社は辞めた方が良いでしょう。
結論
失礼な面接に出くわしたら→合格しても辞退
これが私の考える正解ルートです。
まとめ:違和感があったら拒否
今回の内容をまとめます。
ブラック企業の見分け方
①求人から読みとる
②評判を検索
事前にできるブラック企業対策
- 証拠を取っておくこと
- 大手求人サービスを使うこと
これでブラック企業を避けつつ、万が一入社してしまってもリカバリーできます!
違和感があったら拒否
これは私が今まで経験してきた結論で、参考にしてほしい考え方です。
- 求人
- 評判
- 面接
どこかに違和感を感じたら、たいてい現実のものになると思った方が良さそうです。
『ブラック企業そうだな…』と感じたら、その直感は当たっています。
ブラック企業はすぐに合格を出す
注意したいのが、ブラック企業こそすぐに合格を出すということです。
人手不足であることが多いからです。
合格をもらうと嬉しくて、つい飛びついて入社してしまいがちです。
ですが、一度冷静に考えてみてください。
くれぐれも私のようにならないでくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事を書いた人
ユン